いつもの体位に飽きたら！正常位や騎乗位のアブノーマルな18体位を紹介

セックスでの体位がマンネリ化してしまうのは誰にでも起こりうることです。そんなあなたにセックスコラムニストのBETSYさんが18の「アブノーマル」な体位をご紹介します。たまにはいつもと違う手法を試してみてはいかがでしょうか？

著者：BETSY（べっつぃー）
セックスコラムニスト／プレジャーアドバイザー
2013年コラムニストデビュー。現在連載11年目のAM「素敵ビッチのたのしい性活」をはじめ、webで複数連載中。雑誌では性のご意見番として活躍。
実体験と科学的知識をもとに、セックスでのコミュニケーション方法やテクニック、セルフプレジャーを楽しくヘルシーに提案している。著書「新しいセックス」（扶桑社新書）が2度目の重版決定。
公式HP：https://betsy69.com/
X:@BitchyBetsy
instagram:bitchybetsy6969

アブノーマルという言葉には「通常ではない」「異常な」という意味があります。そのため、アブノーマルな体位と聞くと、「通常ではありえない体勢で行う体位」「異常な性癖を持つ人が好む体位」といった印象を持つ人も多いかもしれません。

しかし、アブノーマルとされる体位も、よく見てみると、実は正常位やバック、騎乗位などのいわゆる「ノーマルな体位」を基にしています。基本的な体位から手や脚の位置を少し変えるだけで、見た目や感覚が大きく変わり、それがアブノーマルな体位に見えるのです。

つまり、ノーマルな体位しか経験がない人でも、体の位置を少し変えるだけでアブノーマルな体位にチャレンジできるということ。パートナーを持ち上げる筋力や特殊な性癖がなくても、誰でも挑戦できるアブノーマルな体位がたくさんあります。

アブノーマルな体位を試すメリット

１）セックスのマンネリ化防止

同じ相手と何度もセックスしていると、新しい体位を試す機会が減り、気がつけば毎回同じ体位ばかり。「次はどの体位を試そうか」とドキドキする機会もなくなり、セックスがマンネリ化していくのは珍しくありません。アブノーマルな体位を取り入れることで、ワンパターンになりがちなセックスに変化が生まれ、新鮮な刺激になります。

２）仲が深まる

アブノーマルな体位に挑戦してスリルを味わうことで「吊り橋効果」を引き起こす可能性があります。吊り橋効果とは、ドキドキする状況が相手への好意へと結びつく心理現象。難易度の高い体位に挑戦して興奮や緊張を共有すれば、ふたりの仲が深まる効果があります。

３）セックスの悩みが減る

アブノーマルな体位は言葉でのコミュニケーションが必須です。息を合わせて体位変換をする必要があるため、通常のセックスよりも声をかけ合う頻度が高くなります。また、感じ方や好みを伝え合う機会も増えるため、痛いセックスや気持ちよくないセックスを我慢することがなくなります。

このように、アブノーマルな体位はメリットばかり。とはいえ、珍しい体位ばかり紹介しても実現できなければ意味がありません。アスリート並みの筋力でない限り実現不可能なもの、体の一部に著しく負荷のかかる危険なものを除き、今日から試せるアブノーマルな体位をピックアップしました。それぞれの体位のアブノーマル度と難易度をチェックしながら、ふたりの体力や柔軟性に合わせて選んでみてください。

正常位

〇松葉崩し

アブノーマル度★★☆☆☆
難易度★☆☆☆☆

松葉くずしは、脚を交差して挿入する体位です。挿入が深くなり男性の恥骨がクリトリスに当たるため、女性にとってはオーガズムを得やすい体位です。反対に、男性にとってはイキにくい体勢であり、早漏気味な男性にもおすすめです。

男性が上体を起こした正常位から、女性が左右どちらかに90°回転し、下になった方の脚を伸ばします。上になった方の脚は膝を曲げ、男性が太ももを抱えるようにすると、ふたりの体が密着してより感じやすくなります。

〇ブリッジ　

アブノーマル度★★★☆☆
難易度度★★☆☆☆

騎乗位のグラインドを正常位で行うのが「ブリッジ」です。快感スポットが集中した腟のお腹側にペニスを擦りつけるように動くこの体位で中イキを覚える女性も多く、一度試すとヤミツキになる体位です。

上体を起こした正常位から男性は膝立ちになり、女性はそれに合わせて腰の位置を上げていきます。頭と腕、足の裏をベッドにつけたブリッジの体勢になったら腰を上下に動かしましょう。男性が腰を両手で抱えて動きをサポートすると、一体感が出て興奮が高まります。

〇スロープ　

アブノーマル度★★★★☆
難易度度★★★★☆

スロープは女性の上半身をベッドから落とした正常位です。女性が脚を伸ばすことで腟が締まり、腰を大きく反らすことでお腹側の快感スポットが強く擦れるため、アクロバットな体位ですが得られる快感はかなりのもの。

一般的な正常位でベッドの上をスライドしていき、へりまで来たら女性の頭、腕、背中の順でベッドから床へ下ろしていきます。女性は手を床について体を支え、男性は女性の腰をしっかり掴んで落とさないように。ベッドが高すぎる場合は危険です。

バック

〇カエル

アブノーマル度★☆☆☆☆
難易度度★☆☆☆☆

女性がカエルのような体勢で行う後背位です。一般的なバックの姿勢から少し形を変えるだけで羞恥心が増し、快感スポットへの当たり方も変わるのを実感できるはず。アブノーマルな体位を試す第一歩の体位として重宝します。

男性はベッドの下に立ち、女性はベッドのへりで両手をついてカエルの姿勢になります。膝を立ててM字に大きく開くのがポイント。腟まわりの筋肉をリラックスできるため、太いペニスとのサイズ差に悩む女性にもおすすめです。

〇押し車

アブノーマル度★★★☆☆
難易度度★★★☆☆

押し車は、女性の体を手押し車に見立てた体位です。双方にとってある程度の筋力が必要な上、大きくピストン運動をすることができない体位ですが、何よりも見た目のインパクトで興奮度が上がります。

四つん這いバックの姿勢から、男性は女性の太ももを片方ずつ持ち上げて立ち上がります。声をかけ合いながら丁寧に進めていけば安全に行うことができます。バランスボールがあれば女性の腰の下へ。弾力を利用してユニークなピストン運動を楽しむことができ、エネルギーの消耗を防げるため便利です。

〇つばめ返し　

アブノーマル度★★★★☆
難易度度★★★★☆

つばめ返しは、うつ伏せになった女性の片方の脚を持ち上げて挿入する体位です。女性の体の柔軟性が求められますが、脚を交差させるため挿入は深くなり、一般的な寝バックよりも強い刺激を楽しむことができます。腰痛持ちの女性はやめておいた方がいいでしょう。

この体位は寝バックから移行するとスムーズです。男性が体を起こして女性の片方の脚を持ち上げ、脚を交差させる形で挿入すればつばめ返しになります。ここから更に女性が体を回転させれば、松葉崩しに変形させることも可能です。

立位

〇エッフェル塔

アブノーマル度★☆☆☆☆
難易度度★★☆☆☆

エッフェル塔は、女性が前屈した立位の体位です。ペニスが長くなくても奥まで挿入することができるため、ポルチオへの刺激を好む女性におすすめ。初心者でも簡単に試せます。

床に立って背面から挿入する「立ちバック」の状態から女性は脚を大きく開き、上半身を前に倒して床に手をつきます。体が硬い場合は膝を持つかテーブルなどに手をついて体を支えましょう。

〇バレリーナ　

アブノーマル度★★☆☆☆
難易度度★★★☆☆

バレリーナは、対面立位のバリエーションのひとつ。女性が片脚で立つ姿からバレリーナと呼ばれています。壁と男性との間で押しつぶされる窮屈さに、Ｍっ気のある女性から人気の体位です。

女性は壁を背にして立ち、片方の脚を上げます。膝を抱えて外に開き、正面から挿入しやすくするのがポイント。可能なら脚を180°開いて男性の肩にかかとを乗せましょう。腟口の位置がやや下にある場合はペニスが抜けやすくなるのが難点です。

〇バタフライ

アブノーマル度★★★★☆
難易度度★★★★★

バタフライは、女性を後ろから抱き上げて立ったまま行う体位です。女性は全く身動きが取れない上に脚が大きく開かれており、鏡の前で行うと結合部が丸見えで羞恥心はMAXに。女性の体重が両腕にかかるため、短時間勝負ですがやってみる価値あり。

一度抱え上げると挿入が困難になるため、バックの体位「カエル」から移行するのがおすすめです。ベッドのへりでカエルの体位を楽しんだら、挿入したまま女性の両ももを抱え上げます。そのまま女性の体を上げ下げして深い挿入を楽しみましょう。

騎乗位

〇宝船　

アブノーマル度★★☆☆☆
難易度度★★☆☆☆

宝船は騎乗位の一種で、男性に背中を向ける背面騎乗位を変化させたもの。脚を交差しているため挿入が深くなり、男性の足の付け根にクリトリスを押し付けることもできます。女性が腰をグラインドする姿がよく見え、視覚的な興奮を誘います。

男性に背を向けた背面騎乗位の状態から、片方の膝を男性の脚の間に置き、脚を交差させます。またがっている方の太ももを持ち上げて抱え、腰を前後にグラインドさせましょう。背面騎乗位から対面騎乗位に変換する途中で取り入れるとスムーズです。

〇スパイダー騎乗位

アブノーマル度★★★☆☆
難易度★★★☆☆

スパイダー騎乗位は、AVから人気が出た騎乗位のアレンジ体位です。文字通り「くも」のような低い姿勢で行い、手や口を使って愛撫を加えるのがポイント。騎乗位で腰を前後に振る「グラインド」が苦手な女性でも挑戦可能です。

仰向けの男性の上にまたがる一般的な騎乗位から、つま先を立てて手は前につきます。お尻を大きく上下させてピストン運動を繰り返しながら、手や口で男性の乳首を愛撫し続けましょう。

〇逆正常位

アブノーマル度★★★★★
難易度★★★★☆

逆正常位とは、正常位で男女を逆にしたポジションです。男性はM字開脚のまま上から押さえつけられて身動きが取れないため、Mっ気のある男性にはたまらないはず。

仰向けになった男性は脚をＭ字に開き、その上に女性がまたがります。お腹の方に向いているペニスを手で持って真上に向けたら、腰を下ろして挿入します。女性が前後にグラインド運動するとペニスに大きな負荷がかかるため、スクワットのように体を上下させてペニスを出し入れしましょう。盛り上がりすぎても激しく動くのは厳禁。ペニスが折れます。

座位

〇チェアマン

アブノーマル度★☆☆☆☆
難易度度★★☆☆☆

チェアマンはソファや椅子を使った座位です。女性が主体的に動ける体位の中でも挑戦しやすい初級の体位と言えるでしょう。

男性はソファか椅子に腰かけ、女性はその上にまたがります。座面に膝をついてグラインド運動、足の裏をついて上下のピストン運動、腰で円をえがくローリング運動など、動き方にバリエーションをつけましょう。男性に背中を向ける背面座位でも楽しむことができます。

〇ゴールデンアーチ　

アブノーマル度★★★☆☆
難易度度★☆☆☆☆

ゴールデンアーチは対面座位の一種。楽に動けるのに結合部がよく見え、視覚的刺激の強い体位です。騎乗位や対面座位に疲れた時に取り入れると便利です。

対面座位から脚を前に投げ出し、手を後ろにつきます。動き方はお尻を前後に揺らす、背中を反ってお尻を上下させる、の2パターン。速く動くより、じっくりと見せつけるように動く方がエロティックな姿になります。

〇獅子舞

アブノーマル度★★★☆☆
難易度度★★★★☆

獅子舞は、女性の両脚を男性の肩にかける対面座位です。女性の柔軟性が求められますが、体の密着度が高く挿入も深くなるのがこの体位の魅力。お互いの表情を見ながら言葉をかけて親密なコミュニケーションを楽しみましょう。

対面座位の状態から男性は脚を前に伸ばします。女性は後ろに手をつき、片脚ずつ男性の肩に乗せていきます。獅子舞では男性の動きがポイント。女性の体を持ち上げるのではなく、腰を抱えて手前側へスライドさせるイメージでやってみましょう。難しければ、男性があぐらをかいた状態になり、太ももを上下させて女性の体を動かすこともできます。

６９

〇サイド69

アブノーマル度★☆☆☆☆
難易度★☆☆☆☆

サイド69は、一般的な69の体勢から横に90°回転した体位です。女性が上になる69では体勢を保つのが難しく、女性の腕や男性の首に負荷がかかりますが、これなら楽に続けられます。

やり方は簡単。相手と逆方向に横たわって向かい合うだけ。下になった方の脚を伸ばし、上になった方は膝を曲げて足の裏をベッドにつけば、疲れることなく相互愛撫を続けることができます。

〇スクワット69　

アブノーマル度★★★★★
難易度度★★★☆☆

スクワット69は、ソファに座った男性の顔の上に女性がまたがる体位です。女性が腰を下ろすたびに股間で顔を覆われ、屈辱感を味わうことができます。Sっ気のある女性におすすめ。

男性はソファに背中をあずけて座り、女性はソファの上で男性にお尻を向けた状態で立ちます。そのまま前屈して顔は男性器へ。スクワット運動をして股間を男性の顔へ押し付けます。セックスしながら筋トレもできて一石二鳥！

〇ラブトライアングル　

アブノーマル度★★★★★
難易度度★☆☆☆☆

ラブトライアングルは3Pで楽しむ69の体位です。3Pで重要なのは平等に愛撫すること。ふたりで夢中になって誰かひとりが疎外感を感じるようでは心から楽しむことができません。ラブトライアングルなら、3人で繋がって一緒に気持ちよくなることができます。

3人で輪になり、性器と口、または性器と手で連結します。サイド69と同様に、下になった方の脚を伸ばし、上になった方の膝を曲げると楽に続けられます。

アブノーマルな体位で気をつけること

１．同意を取る

アブノーマルな体位に限らず、新しい体位に挑戦するときには必ず相手に提案して同意を取りましょう。相手の体力や体調によっては避けた方がいい体位もあります。相手に気をつかって無理に挑戦することでケガにつながることも。自分にとっては簡単な体位でも、必ず事前に説明して同意を取ってから始めてください。

２．無理をしない

アブノーマルな体位の多くは、一般的な体位と比べて体に負担がかかります。まずは難易度の低いものからチャレンジしてください。滑りやすい場所や不安定な場所を避けて行うと、ケガのリスクを減らすことができます。また、危ないと感じたらすぐに中断することも必要です。

３．言葉でコミュニケーションをとる

セックス中に体位を変えるときにやりがちなのが、無言で相手の腕引っ張ったり肩を押したりすること。自分では頭の中で計画していたとしても、相手にとっては不意打ちです。急に体を動かそうとしては相手に不快や不安を感じさせるだけ。

「起き上がれる？」「うつ伏せになって」と言葉をかけてから体の動きをサポートすればスムーズに体位を変えることができ、ふたりで一緒に取り組む一体感も生まれます。

普段のセックスに取り入れよう

結局のところ、アブノーマルな体位とは、一般的な体位から少し変化させたものであり、特別なものではありません。体力や体調に合わせて安全なものさえ選べば、普段のセックスでいつでも取り入れることができるのです。「アブノーマル」という言葉に固定概念を持たず、オープンな心で楽しみましょう。