更年期でのセックスの変化とは?性の悩みを解消する方法やその効果

公開日: 21/02/2025

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更年期に入ると、女性は体や心にさまざまな変化を感じます。そのなかでも、とくにセックスに対する変化や悩みは多くの人が経験するものです。性欲の減退、性交痛、感度の低下など、これまでとは異なる身体的な症状が現れ、パートナーとの関係にも影響を及ぼすことがあります。

しかし、適切な対策をとることで、セックスの悩みを軽減し、より前向きな性生活を維持することも可能です。そこでこの記事では、更年期におけるセックスの変化やその解決方法について詳しく解説します。

更年期のセックスにおける変化とは?

更年期のセックスにおける変化は次のとおりです。

  • 性交痛
  • 萎縮性膣炎
  • 感度の低下
  • 性欲の減退

下記にて、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

性交痛

更年期に入るとエストロゲンが低下します。これにより膣の粘膜が薄くなり、乾燥しやすくなるため、セックスのときに痛みを感じやすくなります。これは「性交痛」として知られ、多くの女性が経験する症状です。膣が乾燥すると性行為中の摩擦によって痛みが生じ、不快感を伴います。

詳しくは後述しますが、性交痛の緩和には保湿剤や潤滑剤の使用が有効です。膣の潤いを保つことで、性交時の痛みが和らぎます。また、医師と相談し、ホルモン補充療法(HRT)を取り入れることで、潤いを回復させるのも方法のひとつです。

萎縮性膣炎

萎縮性膣炎は、とくに閉経後の女性に多く見られる膣の炎症ですが、更年期にも発症することがあります。エストロゲンの減少によって膣の粘膜が薄くなり、膣内の環境が変化することが原因で起こります。かゆみや痛み、乾燥、おりものの異常などが主な症状です。

なお萎縮性膣炎は、自然に治ることはありません。放置することで症状が悪化したり、症状が出ている部分の周りの組織にも悪影響が及んだりする場合があるため、早めに医師に相談することを推奨します。

感度の低下

エストロゲンの低下によって膣や外陰部の組織が薄くなり、感度が低下することがあります。感度の低下に伴い、オーガズムを得にくくなるといった悩みを抱える女性も少なくありません。また更年期には骨盤内の臓器を支える骨盤底筋群が緩むこともあり、自身だけではなくパートナーが満足しにくくなるケースもあります。

感度の低下が起こっている場合には、潤滑剤を用いたり、セックスの方法や体位を見直したりすることで改善できる可能性があります。

性欲の減退

更年期には性欲や性的興奮に関与するエストロゲンの量が減るため、性欲そのものが減退するケースも少なくありません。性交痛や感度の低下、そのほかの体調不良が原因で性欲が減ることもあります。

また更年期は身体的変化だけでなく、子どもの独立や親の介護など、ライフイベントによるストレスが重なる時期です。こうしたストレスや不安によって性欲が減退するケースもあります。

更年期のセックスにおける悩みを解消する方法

ここからは、更年期のセックスにおける悩みを解消する方法について解説します。

  • パートナーと体の変化について話し合う
  • コミュニケーション方法を見直す
  • 保湿剤や潤滑剤を活用する
  • 骨盤底筋トレーニングを行う
  • ホルモン補充療法(HRT)などの治療を検討する
  • 心理カウンセラーやセラピストに相談する

お悩みや現在の状況に合わせて、これらの解決策を取り入れてみてください。

パートナーと体の変化について話し合う

性交痛や膣の乾燥、感度の低下、性欲の減退など、更年期に伴う変化には個人差があるため、自身の体調の変化をパートナーに理解してもらうことが大切です。

また、男性側も加齢に伴って性欲の低下や勃起不全(ED)といった症状が現れるケースがあるため、お互いに理解し支え合う姿勢をもつことが重要です。

そのためには、パートナーとのオープンな会話を心がけましょう。理想とする性行為の頻度や方法などを共有することで、お互いが無理なく、より快適な性生活を送る手助けになります。

コミュニケーション方法を見直す

更年期の変化に対応するために、これまでのセックスの形にとらわれない新しいコミュニケーション方法を模索することも重要です。たとえば、オーラルセックスなど挿入にこだわらない方法、またはアイテムを活用してみるのはいかがでしょうか。

さらに手をつないだり、ハグやキスをしたりと、よりライトなスキンシップもお互いの親密さを深めるのに役立ちます。お互いにとって心地よいコミュニケーション方法を見つけることが、長期的な満足感につながります。

保湿剤や潤滑剤を活用する

膣の乾燥や性交痛がある場合は、保湿剤や潤滑剤が効果的です。性行為時の摩擦を減らし、痛みを和らげる効果が期待できます。

保湿剤や潤滑剤は、ドラッグストアや通販で手軽に購入できます。ホットタイプのものや味付き・香り付きのもの、女性器に直接注入できるものなど、さまざまな種類が販売されているため、自分に合った製品を選ぶことが可能です。

また、使用する際にはパートナーにも共有しておくと自然に取り入れられ、安心してセックスを楽しめます。こうしたアイテムを積極的に活用し、身体の変化に合わせたケアを行いましょう。

骨盤底筋トレーニングを行う

更年期に入って感度が低下したと感じている場合は、骨盤底筋トレーニングが効果的です。

骨盤底筋は、骨盤内の臓器(膀胱、子宮、腸など)を下から支え、臓器の位置を安定させる役割を持っています。しかし更年期によってホルモンが減少することでこの筋肉が弱くなり、感度が低下するケースがあるのです。

衰えてしまった骨盤底筋は、トレーニングによって改善が目指せます。感度の低下だけではなく、尿漏れや骨盤の不安定感、骨盤内臓器の下垂、姿勢の悪化、便秘といった症状の緩和にも効果的です。

骨盤底筋を鍛える方法はさまざまですが、とくに取り入れやすいトレーニングは次のとおりです。仰向け、座ったまま、立ったままなど、お好みの姿勢で行ってみてください。

  1. 肛門・尿道・膣全体を締める
  2. 5秒程度締めた後、力を抜いてリラックスする
  3. 1分間のサイクルを目安に、1~2の動作を10回繰り返す

より本格的に鍛えたい場合は、膣の中に入れることで骨盤底筋にアプローチできる膣トレグッズなどの使用もおすすめです。

ホルモン補充療法(HRT)などの治療を検討する

更年期の症状が重い人や、根本からアプローチしたいという人にとっては、ホルモン補充療法(Hormone Replacement Therapy/HRT)などの治療を検討するのもひとつの選択肢です。

ホルモン補充療法とは、エストロゲンなどのホルモンを補うことで更年期症状の緩和を目指す治療です。膣の乾燥や骨密度の低下、気分の浮き沈みなどの症状への効果が期待できます。

ただし、ホルモン補充療法には個人差があり、リスクも伴うため、しっかりと理解したうえで臨むことが大切です。

また、自由診療ではあるものの、膣レーザー治療や栄養療法といった選択肢も増えています。さまざまな治療法があるため、自身に合うものを選択してください。

心理カウンセラーやセラピストに相談する

更年期の不調は主に婦人科や更年期外来で相談できますが、精神症状が強い場合は心理カウンセラーやセラピストに相談し、心のケアを受けることもおすすめです。更年期特有の不安感や気分の落ち込みが続くときには、カウンセリングを通じて自身の気持ちを整理することで気持ちが軽くなり、性生活に前向きになれる場合があります。

昨今は更年期に特化した相談機関やオンラインカウンセリングサービスも増えているため、セックスの悩みについても相談しやすいでしょう。

更年期のセックスがもたらす効果

ここまで更年期のセックスにおける変化や、解消方法について解説してきましたが、「更年期にセックスをすると体に悪いのでは?」といった疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。

しかし更年期においても健康上の問題がなければセックスを控える必要はなく、次のような効果も期待できます。

  • 関係の改善や信頼関係の強化
  • ホルモンバランスの改善
  • ストレスの軽減やリラックス効果
  • 自己肯定感の向上
  • 膣の健康維持

以下では、それぞれの効果について詳しく解説します。

関係の改善や信頼関係の強化

更年期は身体の変化や気分の不安定さから、パートナーとのすれ違いや喧嘩が生じやすい時期です。そのため、セックスレスにつながるケースも少なくないでしょう。

しかし、セックスやセクシャル・コンタクトを楽しむ時間は、身体的なつながりを超えて感情的な絆を深められる機会でもあります。お互いの気持ちや状態に寄り添うことができ、関係の改善や信頼関係の強化につながります。

ホルモンバランスの改善

セックスやセクシャル・コンタクトを行うことで、エストロゲンやテストステロンなどのホルモン分泌が促される効果が期待できます。更年期のホルモン低下は、体調不良や気分の低下の要因ともなりますが、適度な性的刺激がホルモンの分泌をサポートすることで、こうした不調の緩和が期待できるのです。

ストレスの軽減やリラックス効果

セックスやセクシャル・コンタクトを行うと、オキシトシンやエンドルフィンといった幸せホルモンが分泌されるため、ストレスを和らげる効果が期待できます。オキシトシンやエンドルフィンはリラックス効果や幸福感をもたらし、心の安定をサポートしてくれる物質です。

更年期はとくにストレスを感じやすい時期でもあるため、セックスを通じてリラックスした時間を持つことはメンタル面でもよい効果が期待できます。なお、幸せホルモンはスキンシップでも分泌されるため、手をつなぐ、ハグをするなどの触れ合いも効果的です。

自己肯定感・自己イメージの向上

更年期の身体的変化によって、自己肯定感や自己イメージが低下するケースは少なくありません。不安やイライラ、憂鬱感が生じやすくなり、セックスに前向きになれないこともあります。

このようなときにも、セックスやセクシャル・コンタクトがよい効果をもたらしてくれる可能性があります。パートナーとの性的なつながりを持つことで、自分は愛されていると感じられ、自己肯定感や自己イメージの向上が期待できるのです。

またパートナーと良好な性生活を送れるようになれば、仕事や趣味、家庭のことなどにもさらに前向きになれるでしょう。

膣の健康維持

適度なセックスには膣の潤滑を維持する効果が期待できるため、膣の健康維持に役立つとされています。挿入を伴わない場合でも、オーラルセックスや手を使った刺激、スキンシップ、セルフプレジャーなどの刺激が膣の血流を良好に保つ効果をもたらし、健康の維持に役立つ可能性があります。

また、こうした行為は膣の粘膜を健康な状態に保つだけでなく、萎縮を防ぐための予防策としても有効です。

まとめ

更年期は、心身ともに大きな変化が訪れる時期。セックスについてもさまざまな変化が生じやすくなります。性生活を快適にするためには、パートナーとのオープンなコミュニケーションや潤滑剤の活用、骨盤底筋トレーニングなど、適切なケアを取り入れることが大切です。

また、更年期のセックスやセクシャル・コンタクトは、パートナーシップにポジティブな影響をもたらし、お互いの信頼と絆を強めるきっかけになります。さらにホルモンバランスの改善、ストレスの軽減やリラックス効果、自己肯定感・自己イメージの向上、膣の健康維持といったメリットも期待できます。

もちろん、「セックスが辛い」「セックスはもうしたくない」と思っている場合は、無理に行う必要はありません。しかし「更年期でもセックスを楽しみたい」と考えている場合は、ぜひこの記事で紹介した内容を取り入れてみてください。

出典
一般社団法人日本家族計画協会家族計画研究センター「【ジェクス】ジャパン・セックス・サーベイ2024」


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